肉の手帖
きのこたっぷり!「和風煮込みハンバーグ」のレシピ
寒い季節となってきました。そんな時は煮込みハンバーグはいかがでしょう?
今回ご紹介するレシピは、食材のうまみを利用した和風の味付けの煮込みハンバーグです。丁寧にだしから取っていくので、だしのいい香りが食卓に広がります。だしとお肉のうまみだけでなく、きのこ類もたくさん入れることで、きのこ類からのうまみも混ざりあった、さっぱりした中にもコクのある味わいが楽しめる一品となっています。
だしまで飲み干せるハンバーグとして、子供から大人までおいしくいただくことができますよ。寒い冬には体が温まる和風煮込みハンバーグを是非作ってみてくださいね。
きのこたっぷり!「和風煮込みハンバーグ」のレシピ
材料(4人前)
材料 | 分量 |
ハンバーグ | 4つ |
エリンギ | 4本 |
シメジ | 1パック |
しいたけ | 3枚 |
ブロッコリー | 1株 |
だし汁
材料 | 分量 |
昆布 | 2枚 |
かつおぶし | 1つかみ(約20g) |
醤油 | 大さじ2 (ハンバーグ1つあたり大さじ1/2) |
みりん | 大さじ2 (ハンバーグ1つあたり大さじ1/2) |
水 | 800ml (ハンバーグ1つあたり200ml) |
その他
材料 | 分量 |
片栗粉 | 大さじ1 |
水 | 大さじ2 |
※きのこ類は今回エリンギ、シメジ、しいたけの3種類を使いました。ですが、きのこ類なら何をいれてもかまいません。なるべく種類を多くするほうが、食感や味の変化が感じられておいしく仕上がります。
※片栗粉は大さじ2で溶いておきます。ハンバーグ1つあたり約大さじ1 / 2使います。
作り方
1)ブロッコリーを切ります。
ブロッコリーはつぼみと茎に分かれていますが、今回はつぼみの部分を小房に分けて包丁で切っていきましょう。切りにくいときは調理ばさみで切ると簡単です。つぼみの部分は無作為に包丁を入れるとつぼみが落ちてしまうので、小房に沿って切っていくようにしましょう。
【ここがコツ!】
ブロッコリーを洗うときはボールにたっぷりと水を張り、茎の部分を持ってつぼみの部分を水に浸け、揺らすように洗います。ブロッコリーの茎の部分も薄くスライスして食べることができるので、余さずしっかり消費するようにするといいでしょう。
ただ、今回はハンバーグに比べてブロッコリーの量が多いので、つぼみの部分だけを使用しています。もし、今回の料理で使ってしまいたいと思えば、加熱してから細かく切って、だし汁の中に入れてもいいでしょう。ブロッコリーの軸は外側が堅い場合もあるので、その時は皮をむきます。
2)しめじを切ります。
しめじは1パックの中に株で入っているものとカットした状態で入っているものがありますが、株で入っているしめじは、食べやすいよう、手で割るようにして、いくつかの房に小分けにしましょう。そのほうがしめじに傷がつきにくくなります。
底の硬い石づきは切り落とします。それから、濡らしたティッシュかキッチンタオルで汚れた部分をふいておきます。
【ここがコツ!】
硬い石づき以外はすべて可食部なので、硬いところだけ落とすイメージで切りましょう。
3)エリンギを切ります。
エリンギもしめじと同じように濡らしたティッシュかキッチンタオルで汚れた部分をふいておきましょう。石づきがついていたら、その部分は切りましょう。エリンギは繊維に沿って5ミリぐらいに薄くスライスします。均等に切るようにすれば、火の通りがよくなるので、なるべく厚さをそろえるようにしましょう。
【ここがコツ!】
エリンギは加熱すると縮み、また切り方によって食感が変わるので、料理に合わせて切り方を変えましょう。今回は5ミリ幅に切りましたが、この切り方は炒め物の時に適切です。また、見た目にもボリュームが感じられていいのでお勧めです。
煮汁やだしをたくさん吸収させたいときは、手で割くという方法もおすすめです。ただ、均等にならないため、見た目が気にならないようなお料理の時に限定するようにしましょう。また煮物に使うときは、転がすように乱切りに切ると存在感も増し、食べ応えを感じることができます。
エリンギは火を通さずに食べるとアレルギーが出ることもあるので、必ず十分加熱して食べるようにしましょう。
4)シイタケを切ります。
シイタケもしめじと同じように濡らしたティッシュかキッチンタオルで汚れた部分をふいておきましょう。シイタケは石づきを切り落とし、上の傘の部分を5ミリぐらいの薄さでスライスします。
【ここがコツ!】
シイタケは軸の部分も石づきを除いては食べられます。ですが、今回はシイタケの量も多いため、あえて軸を入れていません。
もし、軸を入れるときは、石づきを取り除いて小さく切り、だし汁の中に一緒に入れてしまいましょう。
きのこ類は水洗いすると栄養素が溶けだしてしまい、食感や風味もなくなってしまうため、水洗いせず、汚れた部分だけをキッチンペーパーやティッシュなどでふき取るようにします。
5)だし汁を取ります。
鍋に水800gを入れて昆布を入れます。火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出します。
そのあと、沸騰の吹きこぼれを防止するため、200ccぐらいの水を注ぎ入れ、再びかつおぶしを鍋に入れます。十分沸騰したら火を止めます。その後、かつおぶしが沈むのを待ち、あくを取ってザルで静かに濾します。
【ここがコツ!】
最初に昆布でだしをとるときには、沸騰寸前で取り出すようにしましょう。そうしないと昆布のぬめりが出てきてしまいます。
次にかつおぶしでだしをとるときには、しっかり沸騰してから火を止めるようにします。そうすることでかつおだしの味と風味をしっかり出すことができます。
手軽に作りたいときは、かつおぶしパックを利用する方法もあります。その場合はかつおぶしパックを用意し、中身を取り出し、ボールに入れてその上から熱湯をかけて3分ほど待ちます。お湯の色が黄色っぽくなってきたらザルで濾します。
今回はお肉やきのこ類のうまみがしっかり出るレシピなので、かつおぶしパックでの即席だしでもうまくごまかせますが、やはりしっかり昆布とかつおでとったほうが断然おいしく仕上がります。
6)ハンバーグを焼きます。
ハンバーグは前日に冷蔵庫に移し、解凍しておきます。フライパンに油をひいてハンバーグを焼きます。まずは中火で2分ほど焼いて焦げ目をつけます。ハンバーグの脂が出て来たら、ペーパータオルで拭きとります。
焦げ目がついたらハンバーグを裏返します。フライパンの空いているスペースにブロッコリーときのこ類を4等分した中の1人分を入れて、だし汁200cc、醤油、みりんを各大さじ1/ 2を入れて、そのままふたを閉めて8分ほど煮込みます。
8分ほど煮込み、ブロッコリーやきのこ類の色が変わってきたら、仕上げに片栗粉を大さじ1 / 2入れます。
3分ほどに煮込むと片栗粉が安定するのでしっかりとろみが出てから火を消すようにしましょう。
その後、盛りつけをして完成です。
今回はフライパンの大きさの関係で、ハンバーグを1つずつ焼きましたが、大きなフライパンがあるようでしたら、一度に作ることもできます。その際は、ハンバーグの数に合わせて調味料を調整しましょう。
【ここがコツ!】
片栗粉は失敗するとダマになり舌触りの悪いものになります。料理の最後の仕上げで使うことが多いのですが、最後の最後で失敗したらショックですよね。
そこで、今回のレシピは、失敗しにくいように片栗粉1に対して水が2の割合にしてとろみの調整をしやすいようにしています。片栗粉は水が多い方がとろみはゆるくなるのですが、煮詰めていくと水分が蒸発して強いとろみになります。最初は十分ゆるくしておくほうが十分なとろみがつくまで時間的にゆとりを持てるので、こうすると初心者でも上手に作れます。
片栗粉は水によく溶かしてから沸騰しているところにさっと入れて、しっかりかき混ぜることでダマにならなくなります。
ちなみに、片栗粉のとろみをもっと強くしたいときは、後から水溶き片栗粉を足して調整することができますが、とろみが強いものをゆるめたいときは水を足してもゆるくはならないので注意してください。最初はゆるめにしておいて、ゆっくりとお好みの強さにしていくことがコツです。
今回、きのこ類とブロッコリーを使いましたが、大葉を散らしたり、三つ葉を入れたり、パプリカを入れるのもおすすめです。
ですが、キャベツやチンゲン菜などの水分の多い食材は、せっかく鍋の中でとろみ具合を調節しても、鍋から出した時にとろみがゆるく感じることがあります。これは食材の水分が出た影響です。そのためとろみを維持するためには、なるべく水分の多くない食材を利用する方がいいでしょう。
真冬の寒い時にはショウガを少しすりおろして、体が温まるホットバージョンの和風煮込みハンバーグにするのもいいでしょう。おいしいだしが出ているので、是非、だしまでしっかり飲み干して下さい。