肉の手帖
簡単絶品! レモンバターソースのステーキのレシピ
ビーフステーキといえば、肉料理の代表格です。分厚い牛肉を焼くというシンプルな料理で、肉そのものの味がそのままお料理の味になってしまうため、お肉の選択が重要になってきます。
本来、上質なお肉でステーキを作った場合、噛むたびにお肉からあふれ出す旨味と焼いた香ばしさで、特にソースを何も加えなくてもおいしく味わえます。欧米では、何も加えないか、せいぜい塩だけで味付けをすることも珍しくありません。
しかし、ステーキはシンプルがゆえにソースの味でずいぶんと印象も変わってくるもの。上質なお肉のステーキこそ、ソースをプラスしてテイストの変化を楽しむという贅沢もありですよ。
そこで、今回は比較的いつでも手に入りやすいレモンとバターを使った、レモンバターソースのステーキをご紹介します。
簡単絶品! レモンバターソースのステーキのレシピ
材料(2人分)
材料 | 分量 |
牛肉(ステーキ用) | 2枚 |
塩 | 少々 |
コショウ | 少々 |
サラダ油 | 少々 |
レモンバターソース
材料 | 分量 |
バター | 100g |
レモン汁 | 20ml |
レモンの皮のすりおろし | 少々 |
作り方
1)牛肉は室温に戻し、焼く直前に塩、こしょうを振り下味をつけます。
2)フライパンを加熱して、サラダ油を入れ、好きな焼き加減で両面焼きます。
ステーキはお肉の味がそのまま反映されるので、柔らかくジューシーな牛肉を用意する方がいいでしょう。
用意できなかったときは、タンパク質の分解酵素であるプロテアーゼの入った食品に漬け込めば、柔らかくなります。
プロテアーゼを含む食品は、パパイヤ、パイナップル、タマネギ、はちみつ、牛乳、ヨーグルト、コーラなどの炭酸飲料などです。
- フルーツ、玉ねぎ:すりおろしたものにお肉を漬けこみます。
- はちみつ、ヨーグルト:薄くお肉に塗り込みます。
- 牛乳、炭酸飲料:液体の中にそのまま漬け込みます。
どれも30分から1時間ぐらい漬け込んでおけば柔らかくなります。
牛肉を焼くときは、塗り込んだり漬け込んだりしたものをキッチンペーパーなどでふき取ってから焼いて下さい。
【ここがコツ!】
牛肉の焼き方は、日本ではおもに「レア」「ミディアム」「ウェルダン」の3種類か、これに「ミディアム・レア」を足した4種類に分類されます。お好みの焼き加減で焼きましょう。
- レア:表面のみを強火で焼いた状態を言い、中は55~60度ぐらい。生の感じが残ったような見た目となり、切ると血が滴ってきます。
- ミディアム・レア:レアとミディアムの中間で、中は生で赤い部分が残っているものの、肉の中まで温かくなっている状態で、切ってもほとんど血がにじみません。
- ミディアム:中がうっすらピンクになっている状態です。
- ウェルダン:表面も中もしっかり火が通って赤い部分のない状態となります。
3)次にレモンバターソースを作ります。まずレモンを櫛切りに切ります。
4)切ったレモンからレモンピールを取り、みじん切りにします。おおよそ小さじ1杯分になるぐらいの量を作りましょう。
レモンピールを入れると、さわやかな雰囲気が一気に増します。大きいと食感を損ねるので、なるべく小さくみじん切りにしましょう。
5)レモン汁を絞ります。レモン1個ぶん用意します。
6)バターを500Wの電子レンジで20秒加熱してやわらかくします。力を入れなくてもスプーンがすっと入るくらいまでの状態にします。
7)スプーンで混ぜて滑らかにします。バターの塊がなくなるまで混ぜていきましょう。
8)レモン汁を数回に分けて入れながらよく混ぜていきます。
レモン汁を入れるとバターが分離しやすくなるので、必ず数回に分けてその都度よく混ぜるようにして慣らしていきましょう。
9)すべてのレモン汁が混ぜられたら、レモンの皮のすりおろしを加えてさらに混ぜます。
10)よく混ぜたら、ステーキの上に盛りつけます。
レモンバターソースは置いておくとすぐ固まりますが、アツアツのステーキの上に盛りつけると、すぐ溶けてきます。ステーキの横に付け合わせなど置く場合には、ステーキ以外にソースが混じってしまわないように、ソースを別容器に入れて、少量ずつ利用できるようにするのもいいでしょう。
付け合わせのレシピ
ステーキに合う付け合わせは色々とあります。ここでは彩りのバランスを考えながら、季節を問わず用意できる食材で作れるものをいくつかご紹介します。
マッシュポテト
ステーキによくある付け合わせとしてはポテトがあります。フライドポテトを使うことも多いですが、少量だけ揚げるのは一苦労なので、自宅ステーキの付け合わせにはあまりおすすめしません。
そこで、ここでは比較的作りやすいマッシュポテトを紹介します。
材料(2人分)
材料 | 分量 |
じゃがいも | 3個 |
バター | 100g |
牛乳 | 100ml |
生クリーム | 100ml |
塩 | 小さじ1 |
コショウ | 少々 |
作り方
1)じゃがいもは皮が付いたままたっぷりの水に入れてそのまま中火で茹でます。沸騰したら、弱火にして30~40分加熱します。
【ここがコツ!】
じゃがいもは沸騰した湯のまま煮ると中まで火が通るころにはじゃがいもの表面が煮くずれてしまうので、沸騰したら弱火にして煮ていきましょう。
2)じゃがいもが煮えたら、ザルにとって、熱いうちに皮をむきます。
3)皮をむいたじゃがいもをつぶしていきます。マッシャーがあれば便利ですが、なければフォークや木べらなどでつぶしていきましょう。
マッシュポテトは熱いうちに皮をむいて、裏ごしまでするようにしましょう。冷めて硬くなると力が余分に必要になるので要注意です。熱いうちに裏ごししたものは食感もサラッとなるのに対して、冷めたものはねっとりした粘った食感になります。
【ここがコツ!】
じゃがいもの種類は男爵がおすすめです。水分をよく含む種類の場合、つぶしたあと水分が出てくる場合があります。そんな時は、つぶしたあと、再び鍋に入れて、切るようにまぜながら水分を飛ばしていきます。このとき、こねると粘り気が出てしまうので、切るように手早く混ぜていきましょう。
4)ある程度、水分が飛んだら火から下ろし、じゃがいもにバターを入れて、余熱で溶かしながら混ぜていきます。バターは火を入れると焦げるので、必ずこの段階では火は止めておきます。
5)バターが溶けたらじゃがいもを網で漉します。
【ここがコツ!】
手早く裏ごしするのがコツで、こね回せばこね回すほど粘り気が出て、ねっとりしたマッシュポテトになってしまいます。
6)牛乳、生クリームを混ぜ、別の鍋で温めるか、レンジで500Wで1分加熱します。
【ここがコツ!】
強火で加熱するとすぐ沸騰して牛乳の膜ができるので弱火で加熱しましょう。電子レンジは、牛乳あたため機能がついているものはそちらを利用しましょう。
7)温まったら、3回ぐらいに分けてじゃがいもに加えて混ぜていきます。木ヘラでよくなじませるように混ぜましょう。
8)すべて混ぜ終えたら、塩、白こしょうを加え、さらに混ぜます。ヘラにまとわりつかなくなるぐらいまでじゃがいもがなめらかになったら完成です。
マッシュポテトは冷凍保存ができて使い勝手がいいので、大目に作って冷凍しておいてもいいでしょう。
保存する場合、マッシュポテトの粗熱が取れたら、1回ずつラップで平たく包み、冷凍用密封保存ビニールに重ならないように入れて、空気を抜いて冷凍庫に保存します。低温で素早く保存すると風味が保たれるので、金属バットの下で冷凍するのがおすすめです。冷凍庫で1か月ほど保存可能です。
使うときは、冷凍したままほかの料理に使うか、レンジで解凍してから使いましょう。自然解凍は水分が出てきて水っぽくなります。
アスパラのソテー
ステーキの付け合わせにはアスパラもおすすめです。葉ものはレッシングなどをつける場合、味が混ざってしまうことがあります。また、レモンバターソースの味を引き立てるためにも、付け合わせ自体の味付けはあまり強調させないほうがバランスが取れていいでしょう。
材料
材料 | 分量 |
アスパラ | 2本 |
バター | 少々 |
塩 | 少々 |
コショウ | 少々 |
作り方
1)アスパラははかまを取り除き、きれいに流水で洗います。はかまに汚れがたまりやすいのでよく洗っておきましょう。その後、5cmぐらいに切り分けます。
2)バターを敷いたフライパンで軽く炒めます。
にんじんのグラッセ
赤い色の付け合わせとして、にんじんのグラッセを紹介します。グラッセはバターと砂糖でテリをつけていきます。見た目も華やかでステーキが映えるのでおすすめです。ここでは、手軽に作れるレンジでの作り方をご紹介します。
材料
材料 | 分量 |
にんじん | 1本 |
A
材料 | 分量 |
砂糖 | 小さじ1 |
バター | 10g |
水 | 大さじ2 |
塩 | 少々 |
作り方
1)にんじんの皮をむいて1cmぐらいの輪切りにします。面取りをすると煮崩れしにくくなり、きれいな仕上がりになります。
2)耐熱容器ににんじんとAの材料を入れて、ラップを軽くかけて電子レンジで500Wで2分加熱します。
3)途中で一度取り出して、よく混ぜます。
4)混ぜたら再びラップをかけて、電子レンジに入れて500Wで2分加熱します。にんじんが柔らかくなっていたら出来上がりです。
最後に付け合わせとステーキをお皿に並べ、上からレモンバターソースをかけたら出来上がりです。
いかがでしたか? お肉のがっつりした感じが苦手という年配の方でも、レモンバターソースだと、さっぱりいただけるのでおすすめです。ちょっとしたパーティーや特別の日の夕食などにも、メインのお料理として簡単に作ることができるので、是非作ってみてくださいね。