肉の手帖
きのこたっぷり!ハッシュドビーフのレシピ
ハッシュドビーフは薄切りの牛肉を洋風のソースで煮込んだ料理をいいます。明治時代にイギリスから日本に入ってきた西洋料理ですが、今やもうすでに日本の洋食となり、日本の国民食ともなりました。
そんなハッシュドビーフ、ハウス食品などからもルーが出ていますが、ここでは赤ワインを使って本格的に作る方法をご紹介したいと思います。ルーを使わずいちから作っても簡単に作れるので、ランチや子供のパーティーにもおすすめです。
酸味がさわやかなトマト味でやわらかく煮込んだハッシュドビーフは、お肉のおいしさが引き立つ一皿でもあります。バターライスや付け合わせもつけて、育ち盛りの子供たちも満足してくれるバランスのいい一品に仕上げていきましょう。
きのこたっぷり!ハッシュドビーフのレシピ
材料(2人前)
材料 | 分量 |
薄切り牛肉 | 200g |
タマネギ | 1個 |
エリンギ | 1/2パック弱 |
シメジ | 1/3パック弱 |
マッシュルーム缶(パック) | 20g |
薄力粉 | 大さじ1弱 |
赤ワイン | 100ml |
バター(炒め用) | 10g |
A 牛肉の下味用
材料 | 分量 |
塩 | 少々 |
胡椒 | 少々 |
砂糖 | 小さじ2強 |
B 調味料
材料 | 分量 |
トマトピューレ | 200g |
ウスターソース | 小さじ4強 |
コンソメ | 小さじ1/2強 |
塩 | 少々 |
胡椒 | 少々 |
C バターライス
材料 | 分量 |
ご飯 | 400g |
バター | 10g |
粉パセリ | 適量 |
塩 | 少々 |
胡椒 | 少々 |
作り方
1)牛肉を4cm幅に切ります。
2)切った牛肉はAの調味料でよく揉みこみ下味をつけます。揉みこんだものは2分ぐらい置きます。
3)野菜類を切ります。タマネギは皮を剝き、半分に切ったものを薄切りにしていきます。
4)真ん中に芯があるので、それは指で取り除いておきましょう。
5)しめじは汚れを軽くふき取り、石づきを切り落とし、手で小房に分けていきます。1本か2本ぐらいを意識して分けていくようにしましょう。
【ここがコツ!】
しめじを買うときは、全体に弾力がある、かさと軸の部分がしっかりしているものを選ぶようにしましょう。柔らかいもの、かさの部分にしわができているものは新鮮ではありません。軸の根元まで硬いものが新鮮なものです。しめじのかさの大きさや色の違いは、味や鮮度には影響しません。
かさは開きすぎていない、ぎゅっとしまったものがいいものです。買うときは、バラバラになっているものよりも、まとまって1株になっているもののほうが鮮度が高く、長持ちします。
しめじは水で洗うと香りが飛んでしまうため、汚れを軽くふき取る程度にして、水洗いしないようにしましょう。しめじは菌糸でできているため、水洗いしてしまうと、菌糸と菌糸の間に水が溜まり、食感も悪く水っぽい仕上がりになってしまいます。汚れがひどく、どうしても洗いたいときは、さっと流水で洗ったあと、キッチンぺーパーでよく水分をふき取るようにしましょう。
また、しめじが余った時は冷凍することができます。冷凍することで細胞が壊れ、かえって旨味や栄養成分が出やすくなると言われています。そのため、常温で置くよりも冷凍保存をするようにしましょう。その方が長期保存をすることもできます。
冷凍するときは、石づきを落として1、2本ずつばらばらにします。そして冷凍保存用のビニール袋に入れ、しっかり口を閉じて冷凍庫に入れましょう。
その際、1時間おきぐらいに袋の上から軽く揉んでおくと、パラパラの状態で冷凍されるので調理時に使いやすくなります。凍ったまま汁物や炒め物にも使えるので、多めに保存しておいても便利です。冷凍したしめじは1か月ぐらい保存することが可能です。
6)エリンギも香りが飛びやすいので、水洗いせず、汚れを軽くふき取り、縦薄切りにしていきます。
エリンギはかさの部分が壊れやすいですが、かさの部分を下にして切ると形を残したまま切ることができます。
【ここがコツ!】
エリンギは軸が白くて太く、弾力と硬さがあるものを選びましょう。かさの色は薄茶色で、開きすぎていないものがいいです。鮮度が落ちてくると、かさがそとに開いてくるので、内側に巻き込んでいるものを探してください。
パックで売っているものは、パックに水分がついていないものを選びます。時間が経つとエリンギの水分が抜けてくるので、パックに水滴がついています。
エリンギは、切り方によって食感が変わります。食べ応えを楽しみたいときは縦切り、食感を楽しむときは乱切り・斜め切り、味をしみこませたいときは手で裂いて、ご飯などに混ぜ込むときはささがき・さいの目切りがおすすめです。
今回は、食べ応えを楽しめる縦薄切りにしましたが、手で裂いても味がよく染みておいしく仕上がります。
エリンギを保存するときは、水が大敵なので洗わずに冷蔵保存しましょう。常温での保存も可能ですが、夏など気温や湿気が高いときは傷みも早くなるので、冷蔵保存の方が安全です。
保存方法としては、まずエリンギをパックから取り出し、新聞紙かキッチンペーパーに包みます。そして食品保存用のビニール袋に入れて、野菜室で保存してください。5~7日ほど保存できます。
冷凍庫で保存するときは、切ってそのまま冷凍保存用のビニールに入れて凍らせます。冷凍すると細胞が壊れ、旨味や栄養成分が出やすくなるといわれます。
冷凍保存の際は、しめじと同じく、1時間おきにビニールの上から軽く揉んでおくとパラパラに冷凍することができます。約1か月保存することができます。
7)フライパンで材料を炒めます。炒め用のバターの半量をフライパンに入れ、中火にかけ、溶けた上からまずタマネギを炒めていきます。
たまねぎは白い硬い色から、少し縮んでしんなり透き通るようになるまで炒めます。
8)たまねぎが透き通ってきたら、エリンギ、しめじを加えてさらに炒めます。
エリンギやしめじにうっすらと色がついたらフライパンから取り出して、鍋に移しておきます。
9)次に牛肉を炒めていきます。使ったフライパンをそのまま使います。まず残ったバターをフライパンを入れ、バターが溶けた上から牛肉を入れて炒めていきます。
10)牛肉が赤色が茶色に変わったら小麦粉を加えて、さらに粉っぽくなくなるまで炒めます。
11)粉っぽくなくなったら、その上に赤ワインを加えて混ぜます。
12)軽く混ぜたら、そのまま、タマネギやエリンギ、しめじを入れた鍋にフライパンのお肉と赤ワインを移して、マッシュルーム缶の水分とマッシュルーム両方も鍋に移して中火で加熱します。
【ここがコツ!】
マッシュルームは缶や袋のもの、生のものでも構いません。生のマッシュルームは香りが引き立つので、炊き込みご飯などには生の方がいいでしょう。
今回のハッシュドビーフの場合、トマトピューレやワインと煮込んでしまうため、生のマッシュルームの良さはあまり引き立ちません。そのため、缶や袋のものの方が手間がなくおすすめです。
ちなみに、生のマッシュルームを使うときは、薄切りにして、しめじやエリンギを炒めるときに一緒に炒めてしまいます。
13)Bの調味料を鍋に加えて、蓋を閉めて弱火で10~15分ほど煮込んでいきます。
煮込んだら塩こしょうで味を整えます。これでハッシュドビーフは完成です。
14)バターライスを作ります。ご飯は温かいものを用意します。温かいごはんにCのバターとパセリ入れて、混ぜ合わせます。あまりこねるとご飯がべったりするので、切るように混ぜていきましょう。全体にバターとパセリが絡んだら塩、コショウで味を調えます。
15)お皿にご飯とハッシュドビーフを盛ります。
お皿にご飯を盛り、ハッシュドビーフをかけたら出来上がりです。
まとめ
ハッシュドビーフだけでも十分ボリュームのある食事になりますが、これにサラダやスープなどがあれば、ぐんと豪華になります。
ハッシュドビーフは全体的に色が茶色くなってしまうため、サラダを作るときは、ポテトサラダ、マカロニサラダよりもグリーンサラダやコブサラダなど、緑の多いものを選ぶと色が映えます。
スープは、ポタージュやミネストローネなどだと、ハッシュドビーフと似たような味わいになるので注意が必要です。卵スープやコンソメスープなど、さらっとしたスープがおすすめです。
作り置きしたものを温めても、風味が落ちることなくそのままおいしく食べられるので、忙しい日の簡単ご飯としても最適です。お肉もたっぷり食べられるので、是非作ってみてくださいね。